1983.6.27 西和彦と孫正義が和解、統一規格は「MSX」に一本化日米二社が激しく対立していた家庭用の低価格パーソナルコンピューターの規格統一問題が二十七日、一転して和解し、パソコンソフトウエアでは最大手の米国マイクロソフト社の提案に一本化されることになった。マイクロソフト社の日本における業務提携先のアスキーの西和彦副社長と、これに対抗していた日本ソフトバンクの孫正義会長のトップ会談がこの日開かれ、両社の対立点であった契約金問題が解決したことがきっかけになっている。この規格統一問題ではマイクロソフト社が“仕掛け人”となって日本電気、松下電器産業など十四社に働きかけ「MSXホームパソコン」を提唱したが、ソフトウエア製作メーカーに多額のロイヤリティー(使用料)を請求したりしたため、有力メーカーのシャー...1983.06.27 05:00規格
1983.6.26 西和彦と孫正義によるトップ会談翌27日は、西和彦率いるMSX陣営の規格説明会の開催が予定されていた。そして、対抗規格をぶち上げた孫正義もまた、同じ日に記者会見をぶつけようとしていた。それを見かねた松下電器の前田一泰氏が事態の収拾に乗り出し、前日夜に二人を呼び、会談の場を設けた。実はその4年前、前田氏が二人を引き合わせたのが二人の初対面であった。会談は深夜に及び、結果的に合意が成立。晴れてMSXが真の統一規格となったのである。【参考文献】『パソコン革命の旗手たち』関口和一著/日本経済新聞社1983.06.26 12:00有名人
1983.6.21 ソフトバンク、MSX規格への対抗を表明パーソナルコンピューター向けソフトウエア卸売最大手の日本ソフトバンクは二十一日、低価格パソコン向けのソフトウエアの規格統一に乗り出すと発表した。これは先に米国マイクロソフト社が打ち出した同分野での規格統一の動きに対抗するもので、すでに国内パソコンメーカー二十一社に「ソフトバンク案」に参加するよう呼びかけているという。また近く国内のソフトウエア会社にもソフトバンクの考え方を説明する予定で、これら各社と議論を煮詰めたうえで早ければ今夏にも具体的な規格統一に踏み切りたい、としている。ソフトバンクが規格統一に乗り出すのは先にマイクロソフトが日電などメーカー十四社に、同社が開発したシステム「MSX」を採用し、低価格パソコン向けのソフトウエアの...1983.06.20 15:00規格
1983.6.16 世界統一規格「MSX」発表記者会見マイクロソフト社と(株)アスキーは去る6月16日、互換性を持ったホームパーソナルコンピュータシステム「MSX」仕様を発表。国内外15社の賛同を得て低価格帯コンピュータの仕様標準化への提案を行った。これは、ゲームを中心としたホビーコンピュータから、スモールビジネスまでを対象とした仕様。これを各社が採用し、MSXに準拠したシステムを生産することにより、一つのROMカートリッジを各社のマシンで使用できるなど製品間の互換性が実現できる。発表に際しては、日本の主要エレクトロニクスメーカー14社とアメリカのメーカー1社の代表も出席し、17社による発表となった。出席したメーカーはキヤノン(株)、京セラ(株)、三洋電機(株)、(株)ゼネラル、ソニー...1983.06.16 05:00規格
1983.6.11 BASIC変換装置? MSXは誤報から始まった日電・松下・富士通など15社、パソコンソフトを共用へ--変換装置取りつけに合意。他機種ソフトウェアとの互換性はパソコンごとに、他機種用ソフトウェアを移植するための自動変換装置を各メーカーが取りつけることで合意された。この装置は価格にして数万円程度のものが予定されているが、データレコーダーで読み込まれたソフトウェアをいったん基本BASICに書き換え、それをさらに各パソコン用BASICに書き換えて稼動できるようにする。【出典】日経産業新聞 1983年6月11日付1983.06.10 22:00記事