1997.8.中旬 幻かと思われた「拡張スロット」が実現

『MSX・FAN』誌最終号の裏表紙に掲載された「MSX復活プロジェクト」(以下MFP)なる広告。

そこにはスロットを4つに拡張するハードウェアの発売が予告されていたのだが、結局実現せずに終わった。中には前金を支払ってしまった人もいると聞く。いまで言うところの「クラウドファンディング」の失敗例に近い。だが、返金されなかったのは当時でも不満を抱いていた人が多かった。

そんな中「ならば自分でやってやる!」と奮起したのが、同人サークル「フロントライン」であった。フロントラインは同人ソフトのサークルではなく、プロデュース業を主に手がける異色のサークルであった。要するに自分で開発するというよりも、他人に開発させることを得意としていた(汗)。

そんなサークルがいろいろと暗躍した結果、拡張スロット「エキスパンジョンスロット」が誕生したのである。

フロントライン代表のN氏も、実はMFPに前金を支払ってしまった一人だという。この情熱というか反骨精神には参ったとしか言うほかない。


ところで、スロットを拡張したところで何に使うのか?実のところよくわかっていない。

MSX 35th Anniversary (unofficial)

1983年に誕生したパソコンの世界統一規格「MSX」。 今年(2018年)で35周年を迎えるにあたり、過去の資料や思い出話などをたくさん掲載していきます。 出典があるものはなるべく記載し、MSXが残した文化を後世に伝えるとともに、研究に役立つ内容にできれば幸いです。 ※本サイトは非公式のものであり、アスキー(当時)およびマイクロソフト等とは関係ございません。

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