東京都北区「北とぴあ」で開催されたこのイベントは、多数開催された同人系MSXイベントの中でも異彩を放つものであった。
同人系MSXイベントは、主に同人ソフトを持ち寄って販売する「即売会」系イベントと、ソフト制作者でなくても参加でき、ファン同士が交流を図る「集い」系イベントがその中心を占める。その中で「似非セミナー」は、MSXがハードウェア的に改造しやすいことに目をつけた「電子工作系」イベントである。
「似非」とは、同人サークル「似非職人工房」が開発した同人ハード「似非RAM」のこと。既存のROMカートリッジを改造してSRAMチップを搭載することにより、外部ドライブとして利用できるというものだった。まぁ、いまでいうところのSSDみたいなものである。
ROMカートリッジが必要な理由は、その中に搭載されている部品「メガROMコントローラ」を利用するため。その部品にもいくつかのバージョンが存在したため、改造可能なROMカートリッジのリストがあらかじめ公開され、掲載されているものの中からひとつを持参する形となった。当然ながら改造後、そのカートリッジに入っていたゲームを遊ぶことはできなくなる。
似非セミナーはその後数回開催されることになるが、ROMカートリッジを持参しなくてすむよう、あらかじめ主催者側が用意するようになった。そこで選ばれたのが「聖飢魔IIスペシャル」である。どうも仙台の某電気店に眠っていた在庫を丸ごと買い取ったらしい。。。
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