11月26,27日の2日間にわたり、東京・秋葉原UDXにてイベント『いま蘇る、TAKERU伝説 ~レトロPCゲームと語る30周年~』が開催された。
ソフトベンダーTAKERU(武尊)は、世界初のソフトウェアの自動販売機で、1986~1997年にわたって稼動した。後半には、通信カラオケ「JOYSOUND」に音楽データを送り届けるサーバの役割も果たしていた。現在で言うところのCDN(Contents Delivery Network)のようなものか。
店舗の閉店時間がすぎると、TAKERUはコンテンツサーバとしての役割を務める。通信回線が混雑せず、また料金が安い深夜の時間帯に、全国各地にあるJOYSOUNDの機械へデータを送信していたのだ。
また、TAKERUの本業であるソフトウェア販売でもさまざまな苦労があった。なるべく通信量を抑えるため、本体にはHDDが積まれ、一部のコンテンツは直接HDDごと運んでいたという。
この発想、実は現在でも受け継がれている。例えばネット動画配信大手のNetFlixでは、新作のデータをあらかじめ世界各地のサーバに送信し、ときには物理的な手段で運ぶこともあるとのこと。
あれから30年。データ量の増大はとどまることを知らず、時代は何度でも繰り返すのである。
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