1994.7.8 『MSX・FAN』誌、1年後の休刊を予告。定期購読を募る

本家『MSXマガジン』が休刊してから2年。

それでも唯一のMSX誌として発行を続けてきた『MSX・FAN』誌(徳間書店インターメディア、以下Mファン)が衝撃の発表を行った。

「一定数の定期購読が集まらなければ、1年後に休刊する」

出版業界において、休刊とはいきなり訪れるもの。期限を予告することは異例である。

しかも、定期購読数によっては継続の可能性もあるという条件をつけた。読者たちの情熱と、北根編集長の情熱がつながり、この大きな決断へとつながった。

しかし、すでにMファンは隔月刊となっていたが、定価は1,980円。定期購読を申し込むには、6冊分=12,000円を前金で用意する必要がある。読者の年齢層が低いMファンにとって、このお金を捻出できる読者は限られていた。

結局定期購読者は伸び悩み、次号で泣く泣く休刊が発表されたのである。


まったく関係のない話だが、今年J1リーグに昇格した「V・ファーレン長崎」がシーズンシートを分割払いで販売するという施策を打ち出した。

もちろん従来でもクレジットカードを利用すれば分割払いは可能だったが、それでは金利がかかってしまう。しかし、長崎の親会社はあのジャパネットたかただ。金利・手数料はもちろんジャパネットが負担した。

こういう仕組みが当時のMファンにあればな…とつい連想してしまう。一度に12,000円ではなく、月1,000円の分割払いができればよかったのだが、もちろん子供にはローンも組めないしクレジットカードも持てないのである。

MSX 35th Anniversary (unofficial)

1983年に誕生したパソコンの世界統一規格「MSX」。 今年(2018年)で35周年を迎えるにあたり、過去の資料や思い出話などをたくさん掲載していきます。 出典があるものはなるべく記載し、MSXが残した文化を後世に伝えるとともに、研究に役立つ内容にできれば幸いです。 ※本サイトは非公式のものであり、アスキー(当時)およびマイクロソフト等とは関係ございません。

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