ソフトウエア開発会社のアスキーは七日、パーソナルコンピューターの統一規格MSXの機能を大幅に強化した「MSX2」を開発したと発表した。ソニー、松下電器産業、東芝などMSX陣営のパソコンメーカーは今秋をメドに新製品をそろって発売する計画である。
「MSX2」はニューメディアに対応できるよう、通信機能を強化しているのが最大の特徴。これまで、MSXパソコンはゲーム機として利用される例が多かったが、アスキーは「MSX2」の登場で、MSXは「万能端末」に衣替えし、オフィスを中心に新しい需要が期待できるとしている。
(中略)
現在、日本国内では十五社がMSX陣営に参加、四月末の累計出荷台数は六十八万台に達している。
【出典】日本経済新聞 1985年5月8日付
翌日発売された『MSXマガジン』1985年6月号には「ニュータイプMSX2」と題された記事が掲載された。しかし、この記事は目次には存在せず、急遽差し込まれたものではないか?と想像される。
MSX2の理念は「バラエティ」とのことで、以下の項目が記述されている。
・アッパーコンパチブル (すなわち上位互換。MSX1のソフト・ハードがそのまま使える)
・バージョンアップアダプタの可能性 (結局NEOSが出すまで苦節数年)
・家庭情報センターとしてRS-232Cに対応 (ただしオプション規格。パソコン通信やキャプテンシステムを意識したものと考えられる)
・これからのソフトウェアとメディアの進化 (フロッピーディスクが主力となっていく)
・バリエーションの拡大
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